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Wiseの仕組み、メリットデメリットとクレカとの比較【1万円お得に】
海外送金アプリ「Wise (旧 Transferwise)」をご存知でしょうか?
米ドルやユーロに日本円を両替する際にはどうしても為替手数料がかかってしまいますよね。
Wiseは独自の送金システムを作り上げることで、手数料を格安に抑えた海外送金を可能にしたロンドン発のフィンテック企業です。
この記事ではWiseの使い方と実際にどのくらい手数料が安くなるのかを比較してみた結果をまとめています。
Wiseとは
スカイプの元社員が立ち上げた海外送金サービス。ロンドンに本拠地を構え、世界59カ国以上で利用でき、600万人以上が利用しています。従来の銀行による海外送金に比べて可視化された格段に安い手数料が特徴。公式ホームページによれば、イギリス主要銀行に比べて手数料は8分の1になります。
詳しい創業ストーリーはこちらをご覧ください。
Wiseの仕組み
太郎さんは日本円を米ドルに送金したいと考えたとします。反対にマイケルさんは米ドルを日本円に送金したいと考えました。
Wiseを介して送金すると太郎さんの日本円をマイケルさんの日本円口座に、マイケルさんの米ドルを太郎さんの米ドル口座に送金します。
実際にはそれぞれ両替したように見えますが、実際には両替は行われず国内で送金されているだけなので為替手数料を大幅に下げることができています。
Wiseのメリット
手数料がとても低い
為替・海外送金サービスの中で最安の手数料で利用できます。
送金額にもよりますが、Wiseの手数料はだいたい0.8~1.5%。
手数料は送金前に知らされ、隠れコストはありません。
銀行で海外送金をする際は以下の手数料がかかります。
- 海外送金手数料
- 中継銀行手数料
- 受取手数料
- 為替手数料(銀行の採用する為替レートに含まれた手数料)
銀行のホームページに普通記載されているのはほとんどが1の送金手数料のみですが、実際には表示されていない手数料がかかることが多いです。
クレジットカードやデビットカードの場合は、為替レートに手数料を含めた独自のレートで計算されるようになっています。ATMで引き出す際にはATM利用手数料もかかります。
ざっくりと手数料の相場を比べるとこんな感じになります。
- 銀行:5万円の送金で3000~10000円
- 両替所:約3%(空港や街中など、店により大きく違います)
- クレジットカード:約3%の為替手数料
- Wise:約1%の送金手数料のみ
これらの方法に比べると手数料が安いってことがわかりますよね。気になる方は、ホームページで実際にかかる手数料を調べることができます。
マルチカレンシー口座で現地通貨を受け取ることができる
マルチカレンシー口座として、現地通貨の口座を持つことができます。
振込用のSWIFTナンバーなども取得できるので、バイトの給料を振り込んでもらうことも可能。
これまでは現地銀行で口座を開設する必要がありましたが、短期間であればマルチカレンシー口座のみで事足りそうです。
- 英ポンド
- ユーロ
- 米ドル
- オーストラリア・ドル
- ニュージーランド・ドル
- シンガポール・ドル
- ルーマニア・レイ
- カナダ・ドル
- ハンガリー・フォリント
- トルコ・リラ
デビットカードを発行可能
Wiseの口座にある資金から引き落とされるMasterブランドのデビットカード(即時払いカード)を利用可能です。
デビットカード支払いならATM手数料を気にせずお店での支払いに利用できます。現地通貨が不足している場合は自動で他の通貨から両替してくれるのであらかじめ両替しておく必要はありません。
日本国内から海外のオンラインショップで購入する際も、このデビットカードを利用して現地通貨で支払うと両替手数料をかなり抑えることができます。
全てオンラインで完結
アカウント開設から取引までオンラインで完結します。
- スマホまたはPC
- 郵便を受け取れる日本国内の住所
- 日本国内の銀行口座
銀行振込ができる
他人名義の銀行口座に現地口座を持つことなく直接振込ができます。
たとえばこんな時に使えますね。
- 現地の大家さんに家賃を振り込みたい
- 語学学校に送金する必要がある
こういったクレカが使えないシーンでは、銀行経由でかなり高い海外送金手数料を支払う必要がありました。Wiseならそんな手数料はもう必要ありません。
Wiseのデメリット
ATMでの現金引き出しは制限あり
デビットカードでのATM現金引き出しは月2回、最大3万円までは無料。
3万円以上は1.75%、月2回を超えた場合は70円/回の手数料がかかります。
現金が必要になる環境で長期間滞在する場合は現地の銀行口座を開設した方が便利かもしれません。3ヶ月以内の短期滞在やカード中心で滞在可能な環境ならマルチカレンシー口座のみで事足りそうです。
送金時に本人の銀行口座から振り込む必要がある
海外送金時は日本の銀行からWiseの銀行口座に振り込むのですが、Wiseの名義と同じ名義人(本人)の口座から振り込む必要があります。
家族に振り込んでもらうことも可能ですが、できるならオンラインで振込ができるネットバンクを開設しておくことをおすすめします。
Wiseはどのくらいお得なのか?
本当にWiseは海外送金が安くなるのか、実際にオーストリアのウィーンで4種類の方法で両替して手数料を比較してみました!
両替手数料の比較
今回比較に使用したサービスはこちら。
- Wise + N26銀行(ウィーンで利用できるネット銀行)
- マネパカード(海外利用可能なプリペイドカード)
- JAL Global Wallet(海外利用可能なプリペイドカード)
- Booking.comカード(三井住友カード)
- 【参考】エポスカードでのショッピング利用
両替の条件
両替日:2020年1月23日
当日の為替レート:121.82円 / ユーロ
オンラインで20000円分両替し、近所のErste BankのATMで100ユーロを引き出すことで比較を行いました。
ヨーロッパのATMの多くは引出の最大額が400ユーロとなっていますので、ATM手数料が最も節約できる400ユーロで引き出した場合のレートと手数料を計算しました。
比較結果
比較日 2020年1月23日 | Wise+銀行 | マネパカード | JAL Global Wallet | Booking.comカード | エポスカード |
---|---|---|---|---|---|
送金額 | 20,000円 | 20,000円 | 20,000円 | 12,613 | 869円 |
受取額 | €162.15 | €160.7 | €161.74 | €100 | €6.99 |
採用レート | 121.5067 | 124.448 | 123.65116 | 121.913 | |
手数料 | 309円 | 0円 | 0円 | 202円(金利) | |
ATM手数料 | 0円 | €1.75 | €1.5 | 220円 | |
実質レート €400 | 123.343 | 125.000 | 124.118 | 126.680 | 124.321 |
€400引出時 支払い額(円) | 49,337円 | 50,000円 | 49,647円 | 50,672円 | 49,728円 |
€400引出時 手数料 | 762円 | 1,425円 | 1,072円 | 2,097円 | 1,153円 |
Wise + N26銀行が最も手数料を節約することができる結果となりました。
他社プリペイドカードとの比較では約1~2%程度の差になりました。月に生活費として€800を使うとすれば年間で€96(11,800円)以上節約できる計算です。
またクレジットカードのキャッシングは引き出し時のレートは悪くないものの、金利がかかるため最も手数料が高くなります。できる限り避けるようにしてください。
2022年9月追記:Wiseは定期的に手数料を改定しており、€400の両替だと現在は489円の手数料になっています。さらに節約率が上がっています。
クレジットカードのショッピング利用とWiseでの海外送金+デビットカード利用では、約0.8%Wiseの方が節約できるという結果になりました。
この場合、ポイント還元率が1%を超えるカードの場合はクレジットカードの方がお得かもしれません。
実際には会社によって適用レートは違うため厳密にどちらがお得とは言えませんが、目立つほどの大きな差ではないようです。
またカードによっては海外ショッピング保険が適用される場合があります。高額な商品であればクレジットカードを利用する価値は案外あるかもしれません。
海外送金サービスWiseのまとめ
比較した結果、Wiseは海外で現金を引き出す際の手数料を最も節約できることがわかりました。
しかし、Wiseのメリットは手数料の節約だけではありません。
- 海外口座への振込機能
- お給料などを受け取れるマルチカレンシー口座
- 帰国時に余った現地通貨を日本の口座に送金できる
Wiseの開設方法は、公式の解説ページがいちばんわかりやすくてオススメです。日本にいる間にも開設できます。
もしご質問などがありましたらぜひコメントかTwitterのDMからお気軽にご連絡ください。
→ Wiseの使い方
ヨーロッパへの留学・ワーホリを考えている方には、現地口座としてN26がいちばんオススメです。
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