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オーストリア ワーキングホリデーのビザ・費用・申請方法を経験者が解説





ワーキングホリデーの行き先を探しています。
ヨーロッパのオーストリアはワーホリの行き先としておすすめですか?
この記事ではこれからワーホリの渡航先を選ぶ人、オーストリアでのワーホリを考えている人に向けて、ワーキングホリデービザ取得に関する疑問に回答していきます。
- オーストリアはどんな国?
- ワーホリでどのくらい滞在できる?
- 仕事は見つかる?
- ワーホリに行ってよかったことは?
結論から言うと僕はオーストリアのワーホリに行って本当に良かったと感じています。
- ウィーンは素晴らしい街だった
- ヨーロッパを周遊できた
- 美術館やカフェめぐりができた
オーストリアってどんな国?


オーストリアの概要
芸術の都ウィーンで有名なヨーロッパの内陸にある国です。国土の3分の2はアルプス山脈で占められています。
モーツァルトの生誕の地として、あるいはザッハトルテ、チョコレートのリンツで知っている方もいるかもしれません。歴史的にはナチスドイツに併合された不遇の過去もあります。
日本や英語圏の国ではオーストラリアと間違われることも多く、「No Kangaloos in Austria」と書かれたTシャツがお土産として販売されているほどネタにされています。
面積 | 83,870平方km |
公用語 | ドイツ語 |
首都 | ウィーン |
通貨 | ユーロ (€) |
人口 | 893万人(2020年) |
物価水準
オーストリアの物価指数は2021年の時点で105、日本も105で同じ (出典: OECD)。ただ2022年の円安ユーロ高により相対的な物価は高くなりました。
ただし日本と比較すると、スーパーの野菜やパン屋さんの商品は安く外食がかなり高いことが特徴的です。
自炊をすれば生活費は日本とあまり変わりませんが、外食中心の生活だとかなり家計を圧迫してしまいます。
ミネラルウォーター(500ml) | €1.0~1.5 |
じゃがいも 1kg | €1.7~2.5 |
マクドナルド ビッグマック | €4.5 |
レストランでの外食(ランチ) | €15~20 |
レストランでの外食(ディナー) | €30~50 |
治安
ウィーンは世界で住みたい街No.1に選ばれたこともあるほど住環境に恵まれています。
その要素のひとつとしては治安も挙げられます。ウィーンを含むオーストリアは治安がかなり良いことで知られています。
もちろん犯罪が全くないわけではありませんし、観光地を中心にスリや置き引きは発生しています。日本とは違う国だという意識は必要です。
ワーキングホリデービザとは


オーストリアのワーキングホリデービザは正式にはビザD”WHP”と呼ばれます。最大360日間の滞在と就労が認められるビザです。
ワーキングホリデー制度は18-30歳までの青少年に就労を渡航目的としない文化観光など休暇目的の入国及び滞在期間中に旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度です。外国に滞在することにより語学力を身に付け、外国の文化および生活を知り,相互理解を深めることで将来就職に役に立つ知識を得ることを主な趣旨とします。
ビザ – 在京オーストリア大使館
海外で働くためには通常就労ビザを取得する必要がありますが、現地の会社との雇用契約(内定)が必要であったりと高いハードルがあります。
それに対してワーホリビザは比較的簡単に取得することができます。
- 年齢:18 ~ 30歳
- 期間:12ヶ月(360日)
- 就労条件:条件なく就労可能
- 入国期間:申請後3週間 ~ 3ヶ月
- 申請料:無料
- 申請から発行までの期間:1 ~ 3週間
ヨーロッパには通称シェンゲン協定というルールがあります。オーストリアも協定加盟国です。
シェンゲン協定とは、加盟しているヨーロッパの国家間において、出入国検査(国境検査)なしで国境を越えることを許可する協定のことです。ヨーロッパ内の人やモノの移動を自由にするため、1985年6月に調印され、2019年4月現在、26ヶ国が加盟しています。
シェンゲン協定ってなんだろう?EUとの違いを解説
シェンゲン域内では外国人に対して統一したルールが適用されます。日本人の場合はノービザ滞在の場合180日以内に90日までしか滞在できません。
ただしオーストリアは日本と独自に協定を結んでいるため、ノービザで最大6ヶ月滞在できます。この場合はシェンゲン域内のノービザ滞在期間として扱われるため、3ヶ月以上オーストリアに滞在した場合は他のシェンゲン内の国には入国できません。飛行機の乗継もできないので、帰国時には直行便かシェンゲン域外の乗継とする必要があります。
ワーキングホリデービザを取得してオーストリア国内に滞在している期間は、シェンゲン協定のノービザ滞在に含まれません。
ビザD“WHP”で最長12か月間滞在し、基本的に就労許可を取得することなく収入を得ることができます。ビザD“WHP”は査証免除協定に基づくシェンゲン地域のノービザ滞在と別枠扱いであり、一旦出国することなくノービザ滞在前後でも可能です。
ビザ (在京オーストリア大使館)
そのためオーストリアに1年間滞在する間も、周辺のヨーロッパ諸国にノービザで観光に出かけることが可能です(就労はオーストリア国内のみです)
オーストリアワーホリのメリット


芸術の都ウィーンで暮らすことができる
世界で住みやすい街No.1に輝いたこともある芸術の都ウィーンで暮らすことができます。
物価が高すぎず、内陸性の気候でカラッとしていてとても過ごしやすいです。治安も良いので生活に不安はありません。
カフェを巡ってザッハートルテを堪能したり、ウィーン市内の美術館をめぐったりと休日のアクティビティも充実しているので、海外生活を心の底から楽しめるはずです。
ヨーロッパをめぐることができる
ウィーンはバス、飛行機、鉄道の交通網が張り巡らされておりヨーロッパの主要都市に簡単にアクセスできます。
格安バスのFLIX BUSなら2000円ほどでプラハやローマを訪れることもできますし、LCCでパリやストックホルムに格安旅行をすることも可能。
ヨーロッパのバスや飛行機を一括で検索できるOmioというサイトもあるのでぜひ見てみてください。


日本人が少ない
ワーキングホリデーの発給数は最大200人ですが、発給数を超えたという噂は聞いたことがありません。おそらく申請数はもっと少ないと思われます。
オーストラリアやカナダでは街を歩けばすぐに日本人に会いますが、ウィーンでは観光地以外ではほとんど見かけません。
他の人とは違う経験をしたい方にはピッタリの渡航先です。
オーストリアワーホリのデメリット
公用語がドイツ語
公用語はドイツ語となり、ドイツ語ができないと不便な場面が多々あります。
ウィーンの若いオーストリア人ならほとんど英語が通じますが、田舎や年配の方には英語が通じないことも。
またカフェのホールなど接客が必要な仕事はドイツ語会話が必須になります。
おすすめのドイツ語学習アプリはこちら。
情報が少ない
ワーキングホリデーの渡航者が少ないため情報がかなり少ないです。Twitter等で検索してもあまりヒットしません。
仕事の求人や家を探す際に情報が少なくて困る可能性は他の国より高いです。
仕事を見つけにくい
ワーキングホリデーが始まったのは2016年と最近であり、渡航者も少ないためワーキングホリデーの知名度が低いです。
そのためオーストリアの店舗や職場にワーホリ中の外国人を雇う発想があまりないため、英語での求人は他の国と比べるとかなり少ないです。
日本食レストランやラーメン店などもあるにはあるものの、他の国に比べると絶対数が少ないです。希望の仕事が見つからない可能性もしっかりと把握しておいてください。


ワーホリビザの申請方法
申請の手順や条件はこちらの記事で詳しく解説しています。


申請条件
年齢は18歳から満30歳まで(31歳の誕生日まで)申請可能。
渡航日(ワーホリの開始日)の3ヶ月前から3週間前まで申請できます。
貯金額の制限に明確な基準はありませんが、僕は100万円で提出したところビザを取得できました。
定員は年間200名。抽選ではなく申請した順の審査です。倍率は高くありませんので、申請数が多くてビザが降りなかったことはなさそうです。
面接はなくドイツ語能力の審査もありません。抽選制のカナダ・イギリスなどと比較すれば、行きたい時にワーホリをできる自由度はかなり高いと思います。
ただし大使館の訪問予約が埋まりやすいので、余裕を持って準備を始める必要があります。
申請に必要な書類
- 申請書
- パスポート
- パスポートのコピー
- 証明写真
- 旅行保険証書
- フライト予約確定書
- 宿泊の予約証明
- 十分な資金の証明、通帳
- 返信用封筒
- 仕事探しの手書きメモ
- 予約確認メールのコピー
申請の流れ
申請は大使館に訪問して書類を提出するだけです。
本人確認と指紋の登録は大使館訪問時に行います。
- 申請日を予約する(オンライン)
- 大使館を訪問して書類を提出する
- 不備があれば追加書類を郵送する
- パスポートとビザを郵送で受け取る
- 晴れてワーホリへ


オーストリアワーホリの費用


オーストリアのワーホリで1年間滞在するために必要な費用は100~150万円と言われています。
もちろん滞在先での過ごし方や仕事の収入にもよりますが、できる限り多めの貯金をしておくことをおすすめしています。
項目 | 金額 |
---|---|
初期費用 + 3ヶ月分の生活費 | -100万円 |
生活費: 15万円 x 9ヶ月 | -135万円 |
収入: 16万円(1,200€) x 9ヶ月 | +144万円 |
費用の合計 | -91万円 |
- 渡航前の費用:約30万円
- (パスポート・航空券・海外旅行保険など)
- 語学学校の費用:約15万円(5万円 x 3ヶ月)
- 賃貸契約の初期費用:約10万円
- 渡航後の生活費:約45万円(15万円 x 3ヶ月)
合計: 約100万円
こちらの記事ではオーストリアワーホリにかかる費用の予算と実際にかかった滞在費をまとめています。
僕は妻とふたりでワーホリしたことに加えて、半年間は周遊旅行をしていたため単純に比較はできないとは思いますが、ぜひ参考にしてみてください。


オーストリアでの仕事


募集のある職種
カフェのキッチンハンド・ホールの募集が多いです。
英語での募集は少ないですが、ハウスキーピングの仕事なども候補に入るかもしれません。
農園や牧場での求人は僕が探した限りはほとんどありませんでした。
オーストリアの時給
オーストリアでは最低時給は定められていませんが、1ヶ月あたり€1,500が最低給与として労働協約で定められています。
日本人コミュニティの掲示板に掲載されるアルバイトは時給10~12€(チップ別)くらいが多いようです。


オーストリアのワーホリに行ってみた感想


僕は2019年に妻(当時は結婚前)とふたりでオーストリアのワーホリに行ってきました。
もともとヨーロッパをふたりで旅したくて、その合間に働きながら暮らすことができる場所を探してオーストリアに決めました。
治安や暮らしやすさ、英語が通じるかなどを総合的に検討しつつ、最後決めた理由は「ウィーンが自分たちに合っていそうな気がする」という直感です。
ウィーンでの生活


2人でシェアハウスを借りてウィーンの市内に滞在しました。
ウィーンは地下鉄やトラムが発達しておりとても便利な街でした。公園などの自然も多く、平日でもドナウ川のほとりでのんびりと過ごす人をたくさん見かけることができます。
滞在中、僕はブログの執筆を進め、妻は日本食カフェでバイトをすることに。休日はウィーン市内のカフェや美術館をめぐったりハンガリーやスロバキアなど隣接している外国を旅行したりしました。
ロープウェイで登れるアルプスの山に出かけたり、グラーツにあるチョコレート工場の見学に行ったりと短期の旅行では訪れないような場所にも行くことができました。
滞在から3ヶ月で新型コロナの流行が始まり、ロックダウンなども経験しましたがそれも今となってはいい思い出です。
念願のヨーロッパ周遊旅行


ウィーンに住み始める前に、スウェーデンのストックホルムからフィンランド、エストニア、リトアニア、ラトビア、ポーランド、チェコとバックパックを背負いながら陸路で旅をしました。
フィンランドとオーストリアでは、ボランティアをしながらホームステイをして現地の方との交流をすることもできました。フィンランドの湖畔でサウナをして、クリスマスにはオーストリアの子どもたちとプレゼントを開ける… 本当にすてきな体験の数々でした。
各地の郷土料理を食べたり、人気のカフェをめぐったり、建築を見たり、美術館で本場の西洋美術を鑑賞したり… たったの半年間でしたが、自分の人生の中で最も楽しい時間になりました。
オーストリアワーホリはこんな方におすすめ
ドイツ語が公用語となるため万人におすすめとなるワーホリ先ではありませんが、オーストリアワーホリはこんな方におすすめだと思います。
- ヨーロッパを周遊したい
- イギリスやドイツは何となく違う気がする
- ドイツ語を学びたい
- 自然の多い街で暮らしたい
- 人とは違う経験がしたい
ぜひこの記事がワーホリに行く人の助けになれば幸いです。
質問がありましたら、コメントかTwitterのDMでお気軽にご連絡ください。






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